嬉しさが込み上げてきた展覧会 正倉院展
正倉院というのはもちろん知ってたよ。小学校だか中学校の歴史の教科書に写真が載っていたと思うし。校倉造りっていうんだっけ??違ったかな?
でもそこにどんなお宝があるのか?ってことは、いまひとつ知らなかったよね。豪華な装飾の琵琶とか、水差しみたいのはあったよね。それくらい。
そもそも、正倉院のお宝って何??。国宝より上(この表現は適切じゃないんだろうけど)という話も聞くし。つまりは、国宝という枠に収まりきれない国のお宝ということなんだろうと、勝手に思ってます。
それに東大寺というお寺に正倉院はあるというが、何でお寺なの?? 当時は仏教の力で国を治めた、みたいなことも聞いたことあるけれど、これもいまひとつピンとこない。
天皇(皇室)のお宝なんだから、天皇がいらっしゃった御所にあるんじゃないの?宝物殿というものは?
そんな「もやもや」がかなり解決できるんじゃなかろか??って思って行ってきました!東京国立博物館平成館で開催されている「正倉院展」。
映像とか説明パネルとか、図録でもそのへんのことは説明されていて、だいぶすっきりしたけど、一通り見終わって会場を出たときにまず感じたことは、「1300年も前のお宝が、これほど綺麗に今に伝わっているなんて奇跡だ!」ということ。
ほかの国を見てくださいよ。アメリカは当然そんなに歴史ないし、ドイツだってフランスだって、イギリスだって、少しは残っているんでしょうけれど、中国にしたって多少はあるんでしょうが、1300年もの長きにわたって一貫して伝えられてきた正倉院のお宝の存在感には敵わないよねって感じ。(もちろん文化に勝ち負けはないですよ。それぞれの文化に、それぞれの良さがある)
たくさんのお宝を皇室が守り伝えてきたことが嬉しいし、皇室の伝統ということを通じて、改めて世界に目を広げるきっかけにもなりました。
(余談)
正倉院宝物の核となるのが、聖武天皇崩御後に光明皇后が東大寺大仏に献納した宝物とのこと。聖武天皇って面白そうだな。さっそく調べてみることにした。
こうやって興味の幅が広がり、自分なりにではあるけれど調べることで、これまでの自分の知識とつながって、次の展覧会に行くときには、少し知識も考えも深まって、だんだんと自分なりの鑑賞方法で楽しめるようになるっていうのが、展覧会の楽しみ方のひとつなんだよな。
※展示会場の最後のエリアが撮影OKとなっている。そこには正倉院建物の再現展示などがある。
(蓬田修一)
御即位記念特別展 正倉院の世界―皇室がまもり伝えた美―
会期 2019年(令和元年)10月14日(月・祝)から11月24日(日)まで
前期:10月14日(月・祝)~11月4日(月・休) 後期:11月6日(水)~24日(日)
会場 東京国立博物館 平成館
入館料 一般1700円(1500円/1400円)、大学生1100円(900円/800円)、高校生700円(500円/400円)、中学生以下無料
※( )内は20人以上の団体料金