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スタジオのアンプを使いこなしたい人へ マーシャルで歪んだ音を出す


マーシャルアンプ

ギタープレーヤーがこよなく愛するマーシャルアンプ。倍音を多く含んだ、暖かな歪みの音はマーシャルアンプならでは。写真はJCM2000。


[text/photo:蓬田修一]

スタジオには必ずと言っていいほど設置してあるマーシャルアンプ。
ジミ・ヘンドリックス、ジミー・ペイジ、リッチー・ブラックモアなど伝説のロックギタリストが愛用してきた。
マーシャルアンプの歴史はロックの歴史と言ってもいいだろう。
甘く太く、そしてふくよかに歪んだ音は、ロックやブルースの音楽には欠かせない。

今回は、このマーシャルアンプで音を出すための、最低限の扱い方をお伝えしたい。
(ここではスタジオによく置いてあるJCM2000で説明する)

大型アンプに慣れていないうちは、スタジオに置いてあるマーシャルアンプをどう扱ったらいいのか、困ってしまうこともあるだろう。
心配は無用。いくつかの注意点に気を付ければ、扱い方はとても簡単だ。

まず、最初にすることはスイッチを入れること。
注意するのは、マーシャルアンプには赤と黒の2つのスイッチがあるので、順序を間違えないこと。
始めに赤のPOWERスイッチを入れ、3~4分たったら黒のSTANDBYスイッチを入れる。

スタジオに入ったら、まずは赤のPOWERスイッチを入れ、それからギターやエフェクターなどのセッティングをして、それから黒のSTANDBYスイッチを入れるという順序のくせを付けておくといい。

音色は、BASE、MIDDLE、TREBLE、PRESENCE(プレゼンス)という4つのつまみで決める。
PRESENCEというのは、超高音域を調整するつまみだ。
今回は「まず音を出す」ということが主眼なので、BASE、MIDDLE、TREBLEは12時の位置に、PRESENCEは0にとりあえずしておく。
この4つのつまみで音作りをするわけだが、音作りについては、別の機会に書いてみたい。

ロック、ブルースには欠かせない歪みは、VOLUME(ボリューム)つまみとGAIN(ゲイン)つまみを調整して作る。
JCM2000にはチャンネルA「CLASSIC GAIN」と、チャンネルB「ULTRA GAIN」の2種類が搭載されているが、チャンネルB「ULTRA GAIN」を使って歪みの音を作るといい。

目安として、リードギターの場合は、ボリュームを3くらい、ゲインを6くらいにすると、ロックっぽい歪みの音になる。
バッキングの場合は、もう少しゲインを下げて、歪み具合を少なくする。

気を付けたいのは、ゲインを上げすぎないこと。ハウリングの原因になる。
あとは、必要に応じてリバーブのつまみを回して、残響を与える。
これでロック、ブルースギターの歪みの(とりあえずの)完成だ。
ボリュームとゲインのつまみを調整して、好みの歪み音を作ろう。




Posted on 2015-02-15 | Category : コラム, 音楽のこころ | | Comments Closed
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