冬の漢詩 「消寒絶句(しょうかんぜっく)」 清 呉錫麒(ごしゃくき)
[訳:蓬田修一]
[漢文]
消寒絶句 清 呉錫麒
礬頭山在屋頭堆
磬口花于水口開
不遇故人誰共賞
打氷声裏一舟来
[書き下し]
消寒絶句(しょうかんぜっく) 清 呉錫麒(ごしゃくき)
礬頭(ばんとう)の山は 屋頭(おくとう)に在(あ)りて堆(うずたか)く
磬口(けいこう)の花は 水口(すいこう)に于(おい)て開(ひら)く
故人(こじん)に遇(あ)わずんば 誰と共に賞(しょう)せん
打氷(だひょう)声裏(せいり) 一舟(いっしゅう)来(きた)る
[現代語訳]
消寒絶句(しょうかんぜっく) 清 呉錫麒(ごしゃくき)
礬頭(ばんとう)の山 家のそばにそびえ
磬口梅(けいこうばい)の花 川のほとりで咲いている
親しい友人と会えないなら いったい誰とこの名画を楽しもうか
(と思って戸外を見やると)氷を打ち割る音が鳴り響き 一艘の舟がやって来た
[ひとこと解説]
礬頭(ばんとう)は、山水を描く画法の一手法。山の上に小石の塊(かたまり)を堆(うずたか)く配置して描き出す。
磬口(けいこう)は磬口梅(けいこうばい)という蝋梅(ろうばい)の一種。
起句と承句は、初春の風景を描いた絵を詠ったもの。
作者はこの絵を友人と鑑賞しながら酒を酌み交わし、春の気分を味わい寒さを払おうとしていた。しかし、友人はなかなか来ない。そうこうしているうちに、戸外では川の氷を打ち破りながら、友人が乗る小舟がやってきたというもの。
やや意味が取りにくい詩であるが、前半二句の春の様子と、結句の冬の寒さがお互いを引き立て合っている。
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