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自衛隊の災害復旧活動 その間の国防


意外と知られておりませんが、弊社所在地の船橋市および周辺の市川市、習志野市、鎌ヶ谷市などには、先の戦争まで帝国陸海軍の施設が集積し、「軍都」と呼ばれることもありました。

戦争が終わり、施設の多くは占領軍の接収などを経て、大学、病院、住宅地などと姿を変えました。

しかしながら、今でも自衛隊の基地や演習場などとして残っているものもあります(これも意外と知られておりませんが、住宅などに囲まれた中に、広大な演習場があります)。

そして、自衛隊の施設の多くが、記念式典などを挙行するときに、施設内を一般開放します。わたしは自衛隊の隊員の姿や装備を見るのが好きで、毎年、施設の一般開放日には、予定が合えば行って見学しております。

今年は、10月12日が陸上自衛隊松戸駐屯地の周年記念式典でしたので、行こうと思っておりましたところ、台風19号で一般開放は中止となりました。

2週後の26日は、海上自衛隊下総航空基地の周年記念式典でした。今度こそ、と楽しみにしておりましたが、台風19号の被災地の復旧作業にあたっているため、一般開放は中止となりました。

残念ながら、楽しみにしていた基地のふたつとも見学はできなかったのですが、それはまた来年行けばいいので特に問題ではありません。

わたしが気になったのは、自衛隊員が被災地の復旧をしてくれいる間、国防態勢は通常よりは手薄になってしまっているということです。

もちろん、自衛隊の方々はそうしたことがないよう、無理をしてでも頑張っておられるに違いなのですが、それでも、災害復旧という日頃にはない任務に就いているのですから、通常の国防態勢とは違う状態な訳です。

わたしの実家は栃木県佐野市ですが、台風19号で市内中心部を流れる秋山川の堤防が決壊して、建物や農地などが浸水し甚大な被害となりました。

佐野に住んでいる友人が言うには、自衛隊が重機で復旧にあたってくれているそうです。大変にご苦労様なことです。

しかしながら、こうしていくつもの被災地で復旧にあたってくれている間、この隙を突いて攻めてくる勢力があるかもしれませんし、実際、攻撃していると考えたほうがいいと思っています。

わたしたち国民は、こうした攻撃に対して、歯がゆいことながら、特に何ができるという訳ではありません。しかし、国防の隙を突いて攻めてくる勢力が存在しているということは、頭の片隅に留めておく必要があるのではという気持ちに、海上自衛隊下総航空基地の周年記念式典の一般公開中止の情報に接したとき感じました。
(M&C 蓬田修一)




Posted on 2019-10-30 | Category : コラム, 日本の文化 日本のこころ | | Comments Closed
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