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雪の和歌 「あさぼらけ 有明(ありあけ)の月と」  古今集 坂上是則(さかのうえのこれのり) 



[訳:蓬田修一]

大和国(やまとのくに)にまかりける時に、雪の降りけるを見てよめる

あさぼらけ 有明(ありあけ)の月と 見るまでに
吉野の里に 降れる白雪


古今和歌集 坂上是則(さかのうえのこれのり) 

[現代語訳]

大和国(やまとのくに)に赴いた時に、雪が降ったのを見て詠んだ歌

夜がしらじらと明けるころ 有明の月が照っているかのように 
吉野の里には 白雪が降っている

[ひとこと解説]

一句目のあさぼらけは、夜がだんだんと明けていくころ。
二句目の有明(ありあけ)の月とは、夜が明けてもまだ空に残っている月。陰暦二十日ごろ以降は、有明の月となる。


Posted on 2015-01-23 | Category : コラム, 和歌とともに | | Comments Closed
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