秋の和歌 萩(はぎ)の花 尾花(をばな)葛花(くずばな) 山上臣憶良(やまのうへのおみおくら)
皆様こんにちは
蓬田(よもぎた)でございます!
きょうも秋の和歌をご一緒に鑑賞して参りましょう。
萩(はぎ)の花 尾花(をばな)葛花(くずばな) なでしこの花 をみなへし
また藤袴(ふぢばかま) 朝顔(あさがほ)の花
山上臣憶良(やまのうへのおみおくら)
万葉集にある、秋の野の花を詠んだ歌です。
今でも「秋の七草」として伝わっていますね。
「萩(はぎ)」は、「荻(おぎ)」と漢字が間違いやすいので気を付けましょう。
「尾花」はススキのこと。
「朝顔」は、現在のアサガオではなくて(奈良時代、アサガオはまだ日本に入っていません)、桔梗(ききょう)のことです。
山上臣憶良(やまのうへのおみおくら)は、斉明天皇六年(660年)生まれといわれています。
四十二歳で遣唐使の一員として唐に渡り、儒教や仏教などを学びました。
霊亀二年(716年)、五十七歳にしてはじめて国守として伯耆国(ほうきのくに 今の鳥取県中部・西部)に赴任。
10年後の神亀三年(726年)ごろ、六十七歳で筑前守(ちくぜんのかみ)として赴任。
筑前守を退官したのち、天平五年(733年)に七十四歳で亡くなったとされています。
歌人としても名高く、万葉集に80首が収められています。
これからも素敵な歌を、ご一緒に鑑賞して参りましょう!
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