【夏の和歌】宵(よい)のまに 身(み)を投(な)げはつる 夏虫(なつむし)は
こんにちは
宮川です。
今回も、夏の和歌を鑑賞して参りましょう!
宵(よい)のまに 身(み)を投(な)げはつる夏虫(なつむし)は
燃(も)えてや人(ひと)に 逢(あ)ふと聞(き)きけむ
作者は、伊勢(いせ)です。
平安時代、宇多天皇の中宮藤原温子(ふじわらのおんし)に仕えた女房です。
この作品は家集の「伊勢集」に収められています。
意味は
宵どきに、身を投げて命果てた夏虫
燃えることで人に逢えると聞いたのであろう
八百屋お七のような、メラメラの恋心を感じます。
虫は夜、街灯や炎に集まってきます。
近づきすぎると、焼けこげて死んでしまいますが、虫にとっては命を賭けてでも近づきたくなる存在なのでしょうね。
こうした虫その特性を生かしてに誘虫灯で捕虫する機器もありますよね。
恋もいいけれど、適度な距離感は大切だよね、と感じます。
これって、歳をとって枯れてしまったからでしょうか。
いかがでしたしょうか?
これからも素敵な歌を、ご一緒に鑑賞して参りましょう!
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