夏の和歌 葉(は)をしげみ 外山(とやま)の影(かげ)や 藤原実方(ふじわらのさねかた)
こんにちは
宮川です。
今回も、夏の和歌を鑑賞して参りましょう!
葉(は)をしげみ 外山(とやま)の影(かげ)や まがふらむ
明(あ)くるも知(し)らぬ ひぐらしの声(こえ)
作者は、藤原実方(ふじわらのさねかた)です。
この作品は新勅撰和歌集に収められています。
意味は
葉が繁って外山の蔭の暗さを間違えているのだろう
夜が明けたのも知らないで鳴いているひぐらしの声
「外山」というのは、山の外側、人里に近い場所です。
「まがふ」は「紛う」で、「似ていて間違う」といった意味です。
ひぐらしは、夏の夕方に鳴くイメージがありますが、夜明けにも鳴きます。
作者は、ひぐらしに「日暗し」を掛けて、日が明るくなったのに「日暗し」が鳴いていると、言葉遊びをしています。
歌から、まだ日が高く上らないうちの、涼しい朝の空気を感じました。
いかがでしたしょうか?
これからも素敵な歌を、ご一緒に鑑賞して参りましょう!
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