夏の和歌 月や出(いづ)る ほしの光の かはるかな 伏見院
皆様こんにちは
蓬田でございます!
今日も皆様とご一緒に、夏の和歌を鑑賞して参りましょう!
今日の和歌はこちらです。
月や出(いづ)る ほしの光の かはるかな
すずしき風の ゆふやみのそら
伏見院
歌を詠んだ伏見院について、少しご紹介しましょう。
文永二年(1265年)のお生まれ。
弘安十年(1287年)、23歳で践祚(せんそ、天子の位を受け継ぐこと)します。
第九十二代天皇です。
ご在位は、永仁六年(1298年)まで。
文保(ぶんぽう)元年(1317年)53歳で崩御されました。
少年の頃から和歌を好み、京極為兼を師とします。
京極派の有力歌人となりました。
能書家であり(史上最高の能書帝とされます)、多くの宸翰(しんかん、天皇の直筆分)が、重要文化財に指定されています。
歌の意味ですが、
月が出ようとしているのだろうか
キラキラと輝いていた星がの光が少し薄らいだようだ
夏の涼しい夜風が吹いてゆく
夕闇の空である
京極為兼は、事物を詳細に観察し、実感を尊び、繊細で感覚的な心象風景を詠いました。
伏見院は、それに膨らみを持たせ、歌風は天地の息吹が吹き込まれたような王者として風格を漂わせています。
今日の和歌が、皆様の心に感じるところがありましたら幸いです!
関連記事