【夏の和歌】天の川 浅瀬しら波 たどりつつ 紀友則(きのとものり)
こんにちは
宮川です。
今回も、夏の和歌を鑑賞して参りましょう!
天の川
浅瀬しら波
たどりつつ
渡りはてねば
明けぞしにける
作者は、紀友則(きのとものり)です。
この作品は「古今和歌集」に収められています。
意味は
天の川の浅瀬を
白波をたどりながら
探していたら
渡りきらないで
夜が明けてしまった
七夕の織姫と牽牛の話がベースになっています。
1年に一度しか会えないチャンスに、牽牛は川の浅瀬が見つからず、渡れないうちに朝になってしまいました!
何ということでしょう!
牽牛はさぞがっかりしたでしょうし、自分をふがいなく思ったでしょう。
織姫は怒ったでしょうね。
「なんで下見してないの? 1年あったじゃん!」
次回会うときにまず説教タイムです。
実はこの歌、宇多天皇の時代(寛平の御時)、七夕の夜に天皇から殿上人たちに歌を奉れと仰せつかったとき、詠んだものなんです。
たくさんの七夕の歌が献上されるので、友則はちょっとひねって考えたのかもしれませんね。
いかがでしたしょうか?
これからも素敵な歌を、ご一緒に鑑賞して参りましょう!
関連記事