春の歌 「花の色は 移(うつ)りにけりな」 古今和歌集 小野小町
[訳:蓬田修一]
花の色は 移(うつ)りにけりな いたづらに
わが身よにふる ながめせしまに
古今和歌集 小野小町
[現代語訳]
花の色は むなしくあせてしまった
春の長雨に なげき悲しんでいる間に
古今和歌集 小野小町
[ひとこと解説]
「いたづらに」はむなしくの意味。このことばは現代語訳にあるように、前の部分「花の色はうつりにけりな」にかかっているだけでなく、後半「わが身よにふる ながめせしまに」にもかかっている。
「ふる」は雨が降ると、経るの意味が重なっていることば。「ながめ」は長雨と、物思いにふけってながめているの意が重なっている。
この歌は古くから「よにふる」を、この世でふるびてしまったという意味にとって、絶世の美女小野小町が自分の容貌が衰えてたのを詠ったと解釈されてきた。
「よ」には、この世という意味のほかにも、男女の仲という意味もある。
そうすると「春の長雨が降っている間、うまくいかない恋をなげいていた。その間に花は色あせてしまった」と詠っているとも解釈できる。
こう解釈したほうが、美女である小野小町にふさわしい気がする。
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