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台南 八田與一像の頭部切断事件の容疑者逮捕


事件の背景についてはまだ不明
台湾の台南烏山頭(うさんとう)ダムのほとりにある八田與一の像の頭部が切り落とされる事件が、2017年(平成29年)4月15日に起きました。

八田與一は、日本の台湾統治時代、現在でも台湾第二の大きさを誇る烏山頭ダムと、嘉南平野に水を供給する大水路(嘉南大圳・かなんたいしゅう)を設計・建設した人物です。

ダムと水路によって、不毛の地であった嘉南平野は台湾最大の穀倉地帯へと姿を変えました。その功績を称え、今でも地元の人たちからは「烏山頭ダムの父、嘉南大圳の父」と呼ばれ慕われています。

台湾の自由時報5月11日の報道によると、頭部を切り落とした人物が逮捕・送検されたとのことです。

逮捕・送検されたのは、中華統一促進党員であり、前台北市議会議員である李承龍と、もうひとり邱晉笋(笋:正しくは草冠。発音が同じ字でとりあえず代用)という人です。

ふたりが頭部を切り落とした理由や、事件の背景などについてはまだ分かっていません。

八田與一の像は嘉南農田水利会、台南市政府、奇美博物館によって修復され、5月8日に除幕式が行われました。

日本からも、八田與一の縁者をはじめ台湾に関わりのある人たち500人近くが参加しました。
(TEXT:Media &Communication 蓬田修一)

Posted on 2017-05-17 | Category : コラム, 日本と世界 | | Comments Closed
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