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夏の歌 「夏と秋と 行きかふ空の」 古今和歌集 凡河内窮恒(おおしこうちのみつね)


[訳:蓬田修一]

六月(みなつき)のつごもりの日よめる

夏と秋と 行きかふ空の かよひじは
かたへすずしき 風や吹くやむ


古今和歌集  みつね

[現代語訳]

六月の最後の日に詠んだ歌

夏と秋とが すれ違う空の 道は
片方に涼しい 風が吹いているだろう 

古今和歌集  凡河内窮恒(おおしこうちのみつね)

[ひとこと解説]

平安時代、六月は夏の最後の月だった。その月の最後の日に詠んだ歌だ。
明日からは秋になる、そのちょうど境目の日、窮恒は空には通り道があって、暑い夏が通り過ぎていって、もう一方からは涼しい秋がやって来ていると考えた。

空に季節の通る道があるというイマジネーションは素敵だと思う。

京都特有の暑さに音を上げている貴族たちは、秋の到来をいかに待ち望んでいたかが分かるような歌だ。




Posted on 2015-03-04 | Category : コラム, 和歌とともに | | Comments Closed
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