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冬の漢詩 「酔著(すいちゃく)」  唐 韓偓(かんあく)



[訳:蓬田修一]

[漢文]

酔著  唐 韓偓

万里清江万里天
一村桑柘一村煙
漁翁酔著無人喚
過午醒来雪満船

[書き下し]

酔著(すいちゃく)  唐 韓偓(かんあく)

万里(ばんり)の清江(せいこう)万里(ばんり)の天
一村(いっそん)の桑柘(そうしゃ)一村の煙
漁翁(ぎょおう)酔著(すいちゃく)して人(ひと)の喚(よ)ぶ無(な)し
午(ひる)を過ぎて醒(さ)め来(き)たれば雪(ゆき)船(ふね)に満(み)つ

[現代語訳]

酔いつぶれる  唐 韓偓(かんあく)

川はどこまでも清く 天は果てしなく広がる
川岸のあの村には桑や山ぐわが広がり この村には煙がたなびく
魚取りの翁は酔いつぶれ 声をかける人は誰もいない
昼過ぎに目覚めると 雪が船に積もっていた


Posted on 2015-01-15 | Category : コラム, 漢文のこころ | | Comments Closed
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